2016 年 09 月 26 日

パラペット屋根とは

パラペットは、扶壁もしくは胸壁とも言い、屋根や吹き抜け廊下などの端の部分に立ち上げられた壁のことを指します。
これを利用した屋根は、雨が降った時に水の流れが妨げられ、排水溝に水を流しやすくなるだけでなく、そこに看板などを設置しやすいため、店舗のアピールに向いているなどのメリットがあります。

そのため、かつては木造の店舗などで通りに面した部分にパラペットが用いられ、それによって看板が設置されてきたのですが、木造建築の場合、パラペットに雨が貯まると、腐食や浸水の原因になりやすいことから、最近ではあまり見なくなっているというのが現状です。
もちろん、今後木造建築を検討している場合も、パラペットを導入することは控えた方が良いでしょう。

ただし、それは、パラペットが劣った構造であることを意味するものではありません。
鉄筋コンクリートなど、水に強い建築物では、パラペットのデメリットはあまり問題にはなりませんし、特に屋上が平面である建築物の場合、パラペットは雨水を誘導させるためだけでなく、防水層を形成するためにも欠かせない構造となっているのです。